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セセリチョウ(2)

▲ピゲライシガケセセリ Odontoptilum pygela (2007年12月27日 Kinta Highland, Malaysia PENTAX *ist DS, 105mm)


▲イシガケセセリ(Odontoptilum angulata)の産卵。父撮影。 (2007年12月30日 Karing, Malaysia PENTAX *ist DS, 105mm)


Celaenorrhinus sp.。おそらく、Celaenorrhinus aurivittatusではないかと思うのだけれど、自信は無い。 (2007年12月28日 Kinta Highland, Malaysia OLYMPUS E-330, 14-54mm)


▲シロシタセセリの一種(Tagiades sp.)。父撮影。 (2007年12月29日 Kinta Highland, Malaysia PENTAX *ist DS, 105mm)
セセリチョウ(1)

Pyroneura sp. [2/11追記:ラトイアハリマオセセリ(Pyroneura latoia)だろうとのことです。]和名は付いたことがあるのかどうかすら分からない。ハデイロセセリとでも呼びたいところだけど。 (2007年12月28日 Kinta Highland, Malaysia OLYMPUS E-330, 14-54mm)


▲キマダラセセリの仲間(Potanthus sp.) (2007年12月27日 Kinta Highland, Malaysia OLYMPUS E-330, 14-54mm)


▲ウラオビセセリ Halpe ormenes (2007年12月30日 Karing, Malaysia OLYMPUS E-330, 14-54mm)

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2月10日、群馬県渋川市民会館にて、『チョウ類保全シンポジウム −ギフチョウ・ヒメギフチョウ−』が開催されます。
詳しくは、こちらのお知らせをご覧ください。
チャイロタテハ

▲デヨネチャイロタテハ(Vindula dejone)のオス (2007年12月27日 Kinta Highland, Malaysia OLYMPUS E-330, 14-54mm)


▲デヨネチャイロタテハ(Vindula dejone)のオス。この場所では、この種が日本でいうところのキタテハのように飛んでいた。 (2007年12月27日 Kinta Highland, Malaysia OLYMPUS E-330, 14-54mm)
カバシタアゲハ ―アオスジアゲハは毒蝶か?
今回の記事は(柄にも無く)テキスト量が多いです。急ぎの方は、1枚目の写真より下を読んでください。

 ジャサール山(Mt.Jasar)へは、カバシタアゲハ(Chilasa agestor)とキゴマダラ(Sephisa chandra)が目的で行きました。(キゴマダラは見られなかったけれど。)
どちらの蝶も、マレーシアではこの場所以外では殆ど見られないものらしく、その上、カバシタアゲハに至っては、この時期(12〜1月)でないと見ることができない、ちょっと特別なものなのだそうです。
 しかし、ジャサール山へ登った26日は、生憎の曇り空。山頂に着いたは良いものの、カバシタアゲハどころか、その他の普通種すら、ろくに飛んでいません。数種のデリアス(主にDelias ninusD. bellladonna)が高い木の上でびゅんびゅん飛びまわっているだけで、写真屋にはお手上げな状態でした。
そんなところへ、シヴァさんという現地で採集人をしている方が柄の長い捕虫網を持ってやってきました。話を聞いてみると、毎日このポイントに通って採集しているのだそうですが、今日の天気はダメだと言います。そんなこんなの諦めムードで、シヴァさんと話をしながら(というか僕はシヴァさんとオオタさんが話しているのを脇で聞きながら)、雲が切れるのを待ちました。

―少し雲が切れて日が差し始めた時、シヴァさんが斜面の遥か下の方を指さして、叫びました。
Chilasa(マネシアゲハ)!」
 ・・・しかし、僕の視野には蝶らしきものは見当たりません。やはり、現地のプロの目は別格です。
 すると、シヴァさんが「写真を撮りたいのなら、ついて来い。」と言います。
 現地の採集人の言うことをポンポン信用してしまっていいものだろうか・・・?(少なくとも、シヴァさんに利益は無いわけだし。)と、内心少し疑いながらも、どうせじっとしていたところで発展性がないのも分かっているので、言われる通りついて行ってみることに。
ジャングルの斜面をしばらく降りたところで、シヴァさんがまた・・・
Chilasa!」
 しかし、目の前を飛んでいるその蝶は、カバシタアゲハではなく、日本でも見ているアサギマダラのように見えました。カバシタアゲハは、アサギマダラに擬態していると言っても、標本で見る限りそれほど似て見えないし、飛び方も全然違うと聞いていたので、目の前に見えるアサギマダラそっくりのそれが、カバシタアゲハであるわけがありません。
父:「Parantica(アサギマダラの属名)!Not Chilasa!」
 ・・・当然の反論です。
 しかし、シヴァさんは、
「No. No. Chilasa!」
と言って食い下がりません。
―どちらが正しいか、結果はすぐに分かりました。目の前に(といっても4〜5m離れたところの枝に)そのチョウが止まったからです。

 その蝶は紛れもなく、カバシタアゲハそのものでした。

 僕たちの完敗です。(シヴァさんにも、カバシタアゲハにも。)
 アサギマダラ自体それほど見たことがないとは言ったものの、カバシタアゲハなんかに(という言い方も失礼だけど)ここまで騙されるとは、思いもしませんでした。確かに、注意して見れば、アサギマダラの飛び方と少し違うのは分かる(でも似ている)のですが、間違いなく、あれはアゲハの飛び方ではありません。
熱帯の擬態はすさまじいものだと痛感しました。


▲カバシタアゲハ(Chilasa agestor)のオス。アサギマダラ(Parantica sita)に擬態している。先日掲載したオオムラサキマネシアゲハ(Chilasa paradoxaと近縁(同属)な種。 (2007年12月26日 Mt.Jasar, Malaysia PENTAX *istDS, 70-300mm)

 そういえば、カバシタアゲハをはじめ、マネシアゲハの仲間はクスノキ科の植物を食樹とします。
クスノキは、樟脳(しょうのう)の原料となることで有名で、抗菌・防虫効果があります。つまり、おそらくは、毒を持っているのだと思います。(詳しいことは知らないのですが・・・。)
 そんなクスノキ科植物を食べて育つマネシアゲハは、もしかしたら毒を持っているということは考えられないでしょうか・・・?
マネシアゲハは、マダラチョウへの模倣(ベイツ型)擬態だというのが定説ですが、そうではなく、マダラチョウとの相互(ミュラー型)擬態の可能性があるのではないかと思うのです。
 同様にクスノキ科植物を食樹とするチョウとして、アオスジアゲハが挙げられます。
 アオスジアゲハを毒蝶だと考えている人はまずいないと思いますし、確かに、日本ではアオスジアゲハに擬態したチョウというのもいません。
 しかし、海外ではアオスジアゲハと似たスタイルのチョウがぽつぽつ見られます。
アタマスフタオ(Polyura athamasやその近縁種(P. hebeP. arjaP. mooriなど)、Sumalia daraxa(イチモンジチョウの白帯を青緑色にしたようなチョウ)など・・・
 皆さんは、どう思われますか。?


▲ジャサール山頂。マレーシアでは、この時期、この場所でないと、カバシタアゲハには出会えない。ちなみに写っているのは、僕たちと一緒に旅行したヨドエさんと、ポイントでばったり出会った採集人のシヴァさん。 (2007年12月26日 Mt.Jasar, Malaysia OLYMPUS E-330, 14-54mm)


▲カバシタアゲハ(Chilasa agestor)は、飛ぶ姿が予想していた以上にアサギマダラに似ていて、すっかり騙されてしまった。でも、それを伝えようと思って撮った飛翔写真はみんなピンボケ・・・。恥ずかしくて見せられるような代物ではないけれど、小さなサイズで掲載。 (2007年12月26日 Mt.Jasar, Malaysia PENTAX *istDS, 70-300mm)
キマダラルリツバメの仲間
日本のキマダラルリツバメ(Spindasis takanonis)がアリから餌をもらって幼生期をすごすことは有名ですが、海外のキマルリの仲間(Spindasis属)がその限りでないということは、あまり知られていないように思います。
世界中のSpindasisの中で、アリから餌をもらうことが知られている種は、日本のキマダラルリツバメ唯1種だけ。他の多くの種は、普通に葉を食べて成長します。


▲ロヒタキマダラルリツバメ(Spindasis Lohita)のオス。父撮影。 (2007年12月28日 Kinta Highland, Malaysia PENTAX *istDS, 105mm)


▲ロヒタキマダラルリツバメ(Spindasis Lohita)のメス。父撮影。 (2007年12月28日 Kinta Highland, Malaysia PENTAX *istDS, 105mm)

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昨日2月2日、20万アクセスを突破しました!
毎日沢山のアクセス、ありがとうございます。
これからも、よろしくお願いいたします。

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