ヒメクロオビフユナミシャクは、ブナを食樹とする深山性のフユナミシャクで、いわば冬尺蛾界のフジミドリシジミのような存在です。メスの翅を退化させることで寒冷な気候に適応したフユナミシャク類の中では、この種のメスの翅が抜きん出て大きく(けど勿論飛べない)、なんというかロマン溢れる形態をしています。かねてより憧れていた種類なのですが、昨年までは探しても空振りを続けていました(今思えば行く時期が遅すぎた)。2日間連続で観察して、いずれの日も多数のオスと5-6個体のメスを発見できました。
ヒメクロオビフユナミシャク
Operophtera crispifascia の交尾
オス
メス
尾端を突き出してコーリング(雌性フェロモンの放出)をするメス。午後7時頃。
2015年10月 八甲田山