日本のキマダラルリツバメ(
Spindasis takanonis)がアリから餌をもらって幼生期をすごすことは有名ですが、海外のキマルリの仲間(
Spindasis属)がその限りでないということは、あまり知られていないように思います。
世界中の
Spindasisの中で、アリから餌をもらうことが知られている種は、日本のキマダラルリツバメ唯1種だけ。他の多くの種は、普通に葉を食べて成長します。
▲ロヒタキマダラルリツバメ(
Spindasis Lohita)のオス。父撮影。 (2007年12月28日 Kinta Highland, Malaysia PENTAX *istDS, 105mm)
▲ロヒタキマダラルリツバメ(
Spindasis Lohita)のメス。父撮影。 (2007年12月28日 Kinta Highland, Malaysia PENTAX *istDS, 105mm)
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Commented by 蝶山人 at 2008/02/03 06:12
日本のSpindasisは積雪地帯に生息するという特殊な環境に適応した
極めて得意な生態だと思います。
ニホンザル(スノーモンキー)がそうであるように・・・
本来のSpindasisは照葉樹林〜熱帯の蝶でしょう。
Snow Spindasis万歳!
Commented by maeda at 2008/02/03 18:02
日本のキマルリが特殊だとは知りませんでした。
面白いですね。
Commented by
kenken at 2008/02/03 22:53
日本のキマは、いかに越冬するかで、生存戦略を立てたと推測します。
逆に、日本のキマの生息地には、ある程度の寒さが必要です。
九州でも、高標高地帯ではキマがいてもえぇように思うのですが・・・
最もいそうなのにいなくて不思議感じているのは対馬だったりします。
私見ばかり書いて失礼しました。
Commented by
ze_ph at 2008/02/06 20:11
蝶山人さん
日本のキマルリは北国で進化したから特殊なのか、それとも、熱帯にも同様の生態をした種はいるけれど解明されていないだけなのか・・・微妙な問題のように思います。
もちろん前者もそうですが、後者も十分に有り得る話ですよね。(海外の生活史が解明されているSpindasisの多くは普通種だったと思うのですが、日本のキマルリと同じ生態なのだとしたら珍種である可能性が高いので。)
ただ、どちらにしても、日本には、アリとの共同生活に特化したマイナーなSpindasisしか生息していないというのは事実で、それが何故なのか、とても不思議に思います。
Commented by
ze_ph at 2008/02/06 20:13
maedaさん
見た目はとても良く似た種が結構いるのですが、生態は違うのですよね・・・不思議です。
Commented by
ze_ph at 2008/02/06 20:20
kenkenさん
北限のキマルリばかり見ているので、寒さがどうこうというのは考えたことがありませんでした。ただ、Spidasis全体の分布から考えると、もっと南にも分布していて良いような気はしていましたが・・・。
ところで、どうして日本のキマルリはあんなにも分布が点々としているのでしょうかね??温度やなんか以外にも、もっと複雑な理由が絡んでいるような予感がします。
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