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隠れ上手なシャクトリムシ
 ノブドウの花に何やら違和感が近づいて確認してみると、花軸そっくりのシャクトリムシでした。たいして変わった格好をしているわけでもないのに、ここまで見事に隠れられると感心してしまいます。


2009年07月18日 青森県深浦町
モモイロツマキリコヤガ
 フェロモントラップをかけてスカシバガの飛来を待っていると、変わった格好の芋虫が目に付きました。家に帰ってから学研の日本産幼虫図鑑で調べてみると、どうやらモモイロツマキリコヤガの幼虫に似ています。幼虫形態の似た種が他にいるかどうか知りませんが、少なくとも近い仲間ではあるだろうと思います。
 モモイロツマキリコヤガの食草は、図鑑によるとサルトリイバラ。じゃあ、この幼虫は何に付いてたっけと思い返してみるのですが、記憶がありません。それもそのはず。クビアカスカシバが飛来し始めたのは、ちょうどこの幼虫を撮影している時でした。


モモイロツマキリコヤガ、あるいはその近縁種の幼虫 ― 2009年07月26日 青森県深浦町
シタキモモブトスカシバ

シタキモモブトスカシバ♀ ― 2009年07月26日 青森県深浦町


シタキモモブトスカシバ♂ ― 2009年07月26日 青森県深浦町
クビアカスカシバ
 キタスカシバは誘引トラップを使用する以前から何度となく見たことがあったのですが、クビアカスカシバは一度も見たことが無く、憧れの虫でした。クビアカスカシバはキタスカシバと双璧をなすスカシバガの大型美麗種で、一般には珍品の部類とされています。
 このスカシバの飛翔する姿は、とにかくコガタスズメバチそっくり。前胸部を黄色くすることで頭の小ささが補われていて、遠目に見極めるのは困難です。世界的に見ても、ハチに擬態したガの最高峰だと思います。

 このクビアカスカシバと同属に、ハチマガイスカシバという大珍品がいます。偶然的に見つかった個体が稀に記録される程度で、食餌植物から何から、生態は謎に包まれている状態です。いつか見つけてやりたい




2009年07月26日 青森県深浦町
キタスカシバ
 キタスカシバは言わずと知れた擬態ガの大型美麗種で、かつての珍品です。しかし、性フェロモンへの反応が執拗かつラフ(他種のフェロモンにもよく誘引される)なので、フェロモントラップが利用されるようになってからはよく見つけられるようになりました。どうやら、最近まであまり見つからなかったのは人の目に留まらないその生態によるらしく、寒冷地や山間部では、むしろどこにでもいる普通種のようです。とはいえ、フェロモントラップで得られるのは、もちろんオスだけ。メスは未だに珍品の座を守っています。


胸部や第2・3腹節の黄色みが強いオス ― 2009年07月26日 青森県深浦町


2009年07月26日 青森県深浦町
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