今回はもう1種の
Spindasisである
S. syamaを紹介します。この種は後翅基部にある3つの黒点が分離するするため(
S. lohitaは分離しない)、日本のキマダラルリツバメ
S. takanonisとそっくりな感じがします。かの白水先生でさえ、syamaとtakanonisは同種じゃないのかとおっしゃっていたことが、昔はあったといいます。その後、幼虫の食性が全く異なることが判明。
Takanonisはシリアゲアリが吐き出す物質を食べて育つ特殊な存在なのに対し、
syamaはシリアゲアリの巣を隠れ家としつつも植物食のみで成長することが確認されています。
S.syamaの活動時間は夕刻で、シリアゲアリがたかった新芽の赤い灌木やコーヒーノキの周りを活発に飛翔します。前回の
lohitaが昼過ぎに活動していたところを見ると、活動時間帯を住み分けているのかもしれません。
▲午前中にみつけたシャマキマダラルリツバメ
S. syamaのオス。とまっているのはコーヒーノキ。 ―父撮影 2008年12月26日 Dambri, Lam Dong, VIETNAM
▲夕刻ディスプレイをしていたシャマキマダラルリツバメ
S. syamaのオス。赤い新芽にはシリアゲアリがたかっていた。黒条が茶色味を帯びたタイプ。 ―父撮影 2008年12月26日 Dambri, Lam Dong, VIETNAM
▲黒条が暗紫色を帯びたタイプのオス ―父撮影 2008年12月26日 Dambri, Lam Dong, VIETNAM
▲シャマキマダラルリツバメ
S. syamaのメス。 ―父撮影 2008年12月26日 Dambri, Lam Dong, VIETNAM
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Commented by えいきち at 2009/01/12 22:42
いいですね、としか言いようがない。
素晴らしいですよ。
やはり写真屋さんは、すごい。
こんなポイントを見つけてきてしまうんだから。
えいきちさん
赤い新芽のシャマはお気に入りです。この時は広角レンズで風景とともに写し込んだ画像も撮れたのですが、雰囲気の良いマクロのみを掲載しました。
ちなみにシャマの翅表、たくさん撮影してはあるのですが、スレが目立つので掲載しないことにしました。
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