4回にわたったフジミドリの記事も、これで最後です。そもそも、同じチョウの写真ばかり、何回も、何枚も掲載するのは本意でないのですが、縁が無ければなかなか見ることの出来ない種なので、こういう形をとることにしました。去年なんて、僕も父も1頭もフジを見られずに終わったのですが、何回通ったんだっけ……両手を使わないと数えられないくらい、もしかしたら両手を使っても数え切れないくらい、何度も通ったことは間違いありません。
　沢山見た翌日に、同じ時間帯・同じ場所へ行っても同じようには見られなかったりして、どこまでいっても掴みどころのないチョウです。





2009年06月26日 青森県青森市


2009年06月27日 青森県青森市

　早朝のブナ林はうっすらと霞んでいながら薄暗く、独特な雰囲気が漂っているのですが、チョウの撮影にはシビアな条件が揃っています。フジミドリは見るだけでも簡単ではないのに敏捷で、そのうえ光量不足。陽のあたる場所にとまっても今度は光が硬過ぎたりして、なかなか綺麗に写せません。ブナの林床らしい、交錯する木漏れ日と薄暗さをうまく活かした写真が撮れたら―などといつも考えながら撮影しているのですが、今年の写真は成功しているでしょうか。自分ではよく分かりません。つづく。


2009年06月28日 青森県青森市

　下の写真もそうなのですが、妙に腹部を曲げてとまるゼフィルスのオスを時々見かけます。先日掲載した吸水中のオスやウラクロシジミもそうでした。腹部を曲げるだけでなく、腹端を開いているように見えるので、何か意味のある行動なのかもしれません。


2009年06月28日 青森県青森市



2009年06月26日 青森県青森市


父撮影 2009年06月27日 青森県青森市

　今回は、個体変異をテーマに写真を選んでみました。つづく。


父撮影 2009年06月27日 青森県青森市


2009年06月26日 青森県青森市


2009年06月26日 青森県青森市


2009年06月26日 青森県青森市

　フジミドリのメスは普通真っ黒なO型ですが、ごく稀にB型（青色鱗粉ののった個体）が出現するのだそうです。下の写真の個体もよく見ると前翅中央部に1枚だけですが青色鱗粉がのっていて、本種のメスにB型の素質が秘められているのが分かります。


2009年06月26日 青森県青森市

2009年06月30日 青森県つがる市

求愛行動


翅の基部にやや青色の出たメス



2009年06月29日 青森県弘前市