この地域にはもう1種、青緑色に輝くヒューイットソンキララシジミ
Poritia hewitsoni が生息しています。ただし、個体数が少ないうえに高所でディスプレイするため、撮影難易度はかなり高いとか。実際、ヨドエさんやspaticaさんと連日3人がかりで探し歩いたのに、ヒューイットソニィは見当たりません。
長竿で叩き出さないと駄目なのか・・・・・・・・でも、高所からの叩き出しでは生態写真になりにくいし・・・・・・・Dambriの最終日、昔は尾根寄りでヒューイットソニィが採れたとの情報を頼りに、それまで入ったことのない茶畑に賭けました。空はどんより曇っていて、雨上がりの茶畑はビショビショです。ここで失敗したら、ヒューイットソニィは撮影できないかもしれません。濡れながら茶畑を丹念に見回ると、雨宿りしているバナナセセリやシジミタテハがみつかります。と、spaticaさんが、翅を閉じたまま葉上に静止しているキララシジミをみつけました。一見するなり、裏面の色調がエリキノイデスと異なります。あとは明るくなるのを待つばかり。ほどなくして雲間から薄日が射し、ほんのり緑色を帯びた個性的なターコイズカラーのヒューイットソニィが翅を開きました。
▲ヒューイットソンキララシジミ
Poritia hewitsoni のオス ―父撮影 2008年12月30日 Dambri, Lam Dong, VIETNAM
▲ヒューイットソンキララシジミ
Poritia hewitsoni のメス ―父撮影 2008年12月30日 Dambri, Lam Dong, VIETNAM
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fanseab at 2009/02/14 21:42
♂の素晴らしい輝きはもちろんのこと、味のある♀のブルーも捨てがたいですね。
♀広角で描き出されたDambriの尾根筋は一面の茶畑のようで、1次林を探すのが大変なのでしょうね?
fanseabさん
ヒューイットソニィ、雄雌ともに良い蝶ですね。オスはもう少し緑色味が強く見えたのですが、デジカメだと青寄りに撮れてしまいます。メスのブルーは基部寄りが水色で、外へゆくほど真珠色を帯びるのですが、今回のメスは鮮度がイマイチでした。全てのキララシジミの中で、最もメスのきれいな種なのですが・・・・・。
尾根筋の茶畑、画面の背後に小規模な二次林が点在し、それらの境界でキララの撮影ができました。少なくともDamburiは、開墾されすぎていると思います。
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ダンダラ at 2009/02/16 12:00
始めてみるチョウですがきれいなチョウですね。
ムラサキシジミの雌雄の色の違いを連想してしまいます・・それしか知らないので (^_^;)
ダンダラさん
キララシジミの仲間は種ごとに色調が異なっていて魅力的です。出発前はエリキノイデスが撮れるだけで十分だなんて謙虚なことを言っていたくせに、エリキが撮れてしまうと、ヒューイットソニィも撮りたくなる自分に笑ってしまいます。
ちなみにムラサキシジミ、恥ずかしながら未だに見たことがありません。宮城県まで南下すれば会えるそうですが・・・・
Commented by えいきち at 2009/02/17 10:14
ヒューイットソニィ、いいですねえ。
情けないことにまだ採ったことがありません。
撮り屋さんの方がすごいんだって、実感しました。
えいきちさん
そうだったんですか・・・・ヒューイットソニィ、長竿ではそれなりに採れているのだと思っていました。今回の撮影個体は、雨のせいでたまたま茶畑へ舞い降りていたのかもしれません。右前翅の翅頂寄りにある丸いシミは、そのときについた雨滴の痕のような気がします。
薄日が射すと周囲でエリキノイデスが飛びはじめ、ヒューイットソニィは逃げるように姿を消してしまいました。もったいなかったなぁ・・・・茶畑のような低所では、エリキノイデスが優勢なのかもしれません。
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