▲ハケゲアリノスハネカクシとそれを運ぶクロヤマアリ(4月30日 青森県黒石市 PENTAX *ist DS,改造レンズ)
▲キベリトゲトゲの交尾(トゲトゲではなくトゲハムシと呼ぶこともある。体長5mm前後。)(5月6日 青森県深浦町 PENTAX *ist DS,改造レンズ)
この写真も訳あって掲載するのが遅くなってしまいました。(あ、キベリトゲトゲの写真は出すタイミングを逃しただけですけれど。)
(1枚目の写真)なんとなく雰囲気が好蟻性の昆虫っぽいな・・・好蟻性のハネカクシか何かかな・・・?とまでは思ったのですが、それ以上のことが調べられそうにありません。そういうわけで前記事のコウモリ同様、その道の方に画像をメールに添えて尋ねてみました。
その方は好蟻性昆虫(アリを利用する昆虫のこと)やアリを専門に研究していらっしゃる方で、シカゴの博物館に所属なさっています。
ホームページ、Blogともに素晴らしい内容で、好蟻性昆虫に興味のある方は勿論、興味のない方もこのサイトを見ると目に映る世界が変わるのではないかと思います。(ちなみに、僕のアリノスシジミの画像もそのホームページ内で使用されています。)
ホームページ:
http://www.myrmecophile.net/
ブログ:
http://d.hatena.ne.jp/maruyamana/
さて、その方からの回答ですが、(以下、メール本文抜粋)
添付の写真ですが、珍種のハケゲアリノスハネカクシです。きれいな写真ですね。ヨーロッパ産同属種では、冬の間をクシケアリの巣で過ごし、春になるとクロヤマアリの巣に移動することがわかっており、日本産種も同様の行動をとると思われます。また、移動の際には、巣の前で匂いを出し、それに釣られたアリが巣に運び入れます。幼虫はアリの幼虫を食べるほか、アリから給餌を受けます。日本産種に関しては非常に観察例が少なく、貴重な記録です。
とのことでした。
どうやら、2種のアリの巣を使い分ける、おもしろい生態をした好蟻性ハネカクシだったようです。
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spatica at 2007/05/15 20:15
ハケゲアリノスは結構な珍品でしたよね。好蟻性ハネカクシの中でも特に厳つい姿をしているように思いますが、子ニャンコみたいに運ばれているとは驚きました。アリの巣に居候している虫はどれも面白いです。
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ゆうざん at 2007/05/15 22:11
キベリトゲハムシですか。やっぱり被写体深度が深いと,甲虫等の厚みのある虫でも綺麗に撮れていいですね。
大学時代はアザミ関連の研究をしていたので,キベリトゲハムシもよく数えていました。成虫よりは卵の方が見つけやすかったですが。実質4シーズンつきあっていたので,今でも用事が無くても目ざとく見つけてしまいます(笑)
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ze_ph at 2007/05/16 22:50
spaticaさん
>アリの巣に居候している虫はどれも面白いです。
僕もそう思います。
生態はもちろん、形もヘンテコなのが多いですよね。
実は、アリそのものが既に十分面白いのですけれど・・・(笑)
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ze_ph at 2007/05/16 22:53
ゆうざんさん
こういう類の小さい甲虫は、マクロレンズだと迫力がでず思うような写真を撮るのが難しいですよね。
卵は、見つけたことは勿論、探したこともありません。(苦笑)
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