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お知らせとヤマトシジミの斑紋異常
 23日の大手町インセクトフェアに参加するため明日上京します。今年はどんな方とお会いできるか、とても楽しみです。フェアでは会場内を隈なく回るつもりですが、ゼフィルス研究会のブースに座っていることも多いと思います。痩せた黒縁眼鏡の大学生が座っていたら、多分それです。
 それから、フェア当日23日発売の月刊むし10月号に僕のスカシバガの記事が載っています。ちなみに僕の記事のお隣は断虫亭日乗の丸山さんによるシカゴ採集誌。というわけで以上、お知らせでした。

 さて、このブログの読者にはご存知の方も多いと思いますが、深浦では北上侵入後の数年間だけ、ヤマトシジミの斑紋異常が高確率で出現した時期がありました。低温処理実験によって似たタイプの斑紋異常個体が得られるため、当時は低温のために生じている異常なのではないかと囁かれたのですが、4〜5年前を境に異常型の出現はぱたりと止み、いわゆる普通型しか見つからなくなってしまいました。異常の多発していた頃は盛夏期にも異常個体が出現していたし、やはり当時の現象には遺伝的要因が多かれ少なかれ絡んでいたのかもしれません。
 ところで当時見られた斑紋異常の多くは、中央黒点列が”外側に”向かって流れるタイプ。今回の個体はそれとは異なり、中央黒点列が”内側に”流れています。こうした内側流れタイプは当時ごく僅かしか得られていません。しかし、我が家で低温処理実験を試みた際に羽化したのは、このタイプ(と黒点列が消失するタイプ)ばかりでした。


斑紋異常のメス。前翅の中央黒点列が内側に流れている。 ― 2009年09月20日 青森県深浦町
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