青森県はアオバセセリの北限です。そもそも県内では食樹(アワブキ)の自生地が限られていて、分布は局所的。個体数も多くありません。そうでなくても薄暗い時間帯にしか飛ばないくせに敏捷という至極タチの悪い生態をしているので、青森のアオバセセリは難物中の難物。撮影どうこう以前の問題で、僕は過去2個体しか見たことがありませんでした。それも、一方の個体には発見と同時に姿をくらまされてしまい、もう一方は翅が透けるほどの汚損個体だったというお粗末ぶりです。
そんなアオバセセリが、シタキモモブトスカシバを撮影している最中、急に姿を現したので驚いてしまいました。それも同時に2頭。眼前のスカシバガを完全に無視して、アオバセセリの撮影へと切り替えたのは言うまでもありません。
ノブドウで吸蜜するメス ― 2009年08月02日 青森県深浦町