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コマダラウスバカゲロウ幼虫
もう半月も前のことなのですが、Vespaさんにコマダラウスバカゲロウの幼虫を見に連れて行ってもらいました。
前々から見てみたいと思っていた虫なので、実物を見せられた時にはとても感動しました!
もっとずっと小さな虫だと思っていたのですが、普通のアリジゴクくらいの大きさはあって、びっくり。ただでさえ目立たないのに、それに加えて、予想していたサイズとあまりに違っていたので、場所をピンポイントで教えられても見つけるのに随分時間がかかりました。
僕の写真には写っていませんが、実はこの近くにもう1匹コマダラウスバカゲロウの幼虫が潜んでいます。Vespaさんのブログに2匹同時に写った写真が掲載されていますが・・・すぐに2匹とも見つけられた人は凄い!


▲越冬中のコマダラウスバカゲロウの幼虫。地衣類を体に纏い、上手く周囲に溶け込んでいる。 (2008年02月29日 青森県弘前市 PENTAX *ist DS, 105mm)


▲雪と石の間にできた空洞に潜んでいた。よくこんなところにいるのを見つけられたものだと感心してしまった。撮影している最中にも石の上に積もった雪が少しずつ融け、その雪どけ水がしたたってきた。 (2008年02月29日 青森県弘前市 Olympus E-330, 魚露目8号)


▲その8日後に撮った、同じ個体の写真。覆っていた雪は融け、日光が当たっていた。しかし、まったく動いている様子が無い。いつになったら動き出すのだろう。 (2008年03月08日 青森県弘前市 Olympus E-330, 魚露目8号)

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RSSリーダーに、マルヤマさんの「断虫亭日乗」を追加しました。
マルヤマさんのブログはいつも楽しみに読んでいて、その更新情報が分かると(自分が)便利だからRSSリーダーに登録しよう!と思ったのは、もう随分前のこと。でも、なぜかマルヤマさんのブログだけいくら試行錯誤して設定しても更新情報が表示されません。
はてなDiaryのRSSが特殊なんじゃないかなぁ・・・なんて、他人のせいにして一先ず保留していたのですが、今日ふと、自分のしょうもないミスに気が付きました。我ながら情けない・・・。
今年の初蝶 ヒオドシチョウ
青森でも、ようやく蝶の季節が始まりました!
2年前、この時期に同じ場所で、最初にヒオドシチョウを見たのは3月25日。それを考えるとまだちょっと早いような気もして不安だったのですが、春を待ちきれない思いに駆られ、行動せずにはいられません。ここ数日暖かい日が続いていたので、そろそろかな・・・と目論み、Vespaさんを誘って行ってみました。まだ飛んでいないようならゼフィルスの卵でも探して帰るから、それでもいっか―くらいの気持ちでいたのは内緒です(笑) 現地でふうさんに会い、3人でフィールドに入りました。(ふうさんはその後仕事があるとのことで、あまり一緒には動けなかったのですが。)
しばらく林道を歩いていると、1頭のヒオドシチョウが飛び出しました!
毎年のことですが、この瞬間、何とも言えない幸せを感じます。


▲翅を開いて日光浴するヒオドシチョウ。奥には残雪が見える。 (2008年03月13日 青森県青森市 Olympus E-330, 14-54mm)


▲ヒオドシチョウ。予想以上に雪が融けていて、日当たりの良い場所には雪は残っていなかった。 (2008年03月13日 青森県青森市 Olympus E-330, 14-54mm)
ヘレナキシタアゲハ
さて、2ヶ月半、記事数にして48件も続けてきたマレーシア旅行記ですが、今回で最終回です。
熱帯アジアらしく、トリバネで始めて、トリバネで終わろう・・・ということで、ヘレナキシタ(Troides helena)でしめようと思います。(ちなみに、最初の記事はアカエリトリバネでした。)
初めて僕がこのチョウを見たのは、3年前、チョータローさんたちとマレーシアに行った時でした。高い高ーい木のてっぺんの、その更に上を、このチョウが飛んでいました。その頃はまだキシタアゲハと言えばどれも特別な蝶だと思っていたし、青空に透かして見た後翅の黄色い部分が何とも綺麗で、感動した覚えがあります。

マレーシアでチョウを探して歩いていると、日に1〜2度はヘレナキシタが姿を現します。
ヘレナキシタは普通種とまでは言えないものの割とよく見られるチョウで、それほど珍しいものではありません。大きくて目立つから余計に目につくというのもあるのだとは思いますが、とにかく、見ること自体は簡単です。
ただ、電信柱の先に網を付けても届くかどうか・・・くらいの物凄い高さのところばかり飛ぶため、どうすることも出来ず、本当に見るだけ(下手したら見えるだけ)で終わることが殆ど。鳥用の撮影機材があれば話は別なのかもしれませんが、その状態でまともに撮影することは基本的に不可能です。
父のこの写真も、おそらく新鮮なオスだったからこそ撮れたものだと思います。そもそも、あまり吸水に降りるチョウではないようです。こんなふうにヘレナキシタが見られるなら、アカエリなんかに粘着してる場合じゃなかったかなぁ・・・


▲ヘレナキシタアゲハ(Troides helena)のオス。あまり吸水に降りるチョウではないらしいから、これを写せた父は運が良いのだと思う。父撮影。 (2007年12月25日 Kuala Woh, Malaysia RICOH GR DIGITAL)


▲ヘレナキシタアゲハ(Troides helena)のオス。後翅の黄色い部分は、ピカピカと輝くけれど半透明(画像でも隠れた部分の前翅が透けて見えているのが分かる)で、何とも不思議なつくり。頭上高く通り過ぎていくのを青空バックで見ると、黄色く輝きつつも青空が透けて見え、とても美しい。父撮影。 (2007年12月25日 Kuala Woh, Malaysia RICOH GR DIGITAL)


▲ヘレナキシタアゲハ(Troides helena)のオス。父撮影。 (2007年12月25日 Kuala Woh, Malaysia PENTAX *ist DS, 105mm)
ウラフチベニシジミ
 独特な熱帯らしい配色でインパクトのある、このウラフチベニシジミ(Heliophorus epicles)は、マレーシア(特に19マイル)の最普通種と言っても過言ではないくらい、普通に見られるチョウです。しかし、普通種と分かっていても、この美しさには毎回ドキッとさせられます。
 ベニシジミ亜科に分類されますが、日本のベニシジミの面影は殆ど見られません。(・・・といっても、亜科って結構上位の分類段階ですけれど。)ただ、タデ科植物を食草としているところは、日本のベニシジミと一緒です。
 19マイルのオラン・アスリ集落周辺では、このチョウがとにかく多いです。このチョウが多少開けた環境を好むため、人間の生活空間の周りでふえやすく、当然と言えば当然かもしれません。ただ、オラン・アスリが普通種(=ウラフチベニシジミやキチョウの仲間)を採らずに、他の虫をどんどん採集していくため、競争相手や外敵に選択的な採集圧がかかっているということも、少なからず影響しているのでは、と思っています。


▲ウラフチベニシジミ(Heliophorus epicles)。日本で言うところのベニシジミのような普通種で、19マイルポイントのオラン・アスリ集落周辺に沢山飛んでいた。オラン・アスリたちは寄り好みせず手当たり次第にチョウを捕まえるけれど、ウラフチベニシジミとキチョウの仲間だけは雑魚扱いして見向きもせず、カマキリの餌などとして使っていた。 (2007年12月24日 19 mile, Malaysia Olympus E-330, 14-54mm)


▲ウラフチベニシジミ(Heliophorus epicles)のオス。オスの翅表は、見ての通りとても豪華。紫色の部分は、キマダラルリツバメに似たタイプの輝き方をする。父撮影。 (2007年12月24日 19 mile, Malaysia PENTAX *ist DS, 105mm)


▲ウラフチベニシジミ(Heliophorus epicles)のメス (2007年12月25日 19 mile, Malaysia Olympus E-330, 14-54mm)


▲ウラフチベニシジミ(Heliophorus epicles)の産卵。日本のベニシジミと同様にタデ科の植物を食草としている。 (2007年12月25日 19 mile, Malaysia Olympus E-330, 14-54mm)


▲ウラフチベニシジミ(Heliophorus epicles)。ちなみに、これらの写真は全て、オラン・アスリの記事の1〜2枚目の写真の辺りで撮影している。父撮影。 (2007年12月24日 19 mile, Malaysia RICOH GR DIGITAL)
オラン・アスリ
 オラン・アスリは、マレー半島の先住民族で、近代化の進むマレーシアに住みながら、高度経済とは無縁のジャングルの林縁で暮らしています。一口にオラン・アスリと言っても様々な民族・集落があるようですが、19マイルポイントに住むオラン・アスリたちは、チョウを捕まえて売ることを生業としています。とはいえ、今回結局彼らからチョウを買うことは無く(見てみたいけど、欲しいわけではなかったりして。)、僕たちは冷やかし客状態だったのですが・・・。


▲採ったきたチョウを見せるオラン・アスリの青年たちと、それを見る父。19マイルポイントに住むオラン・アスリたちは、チョウを売ることを生業としている。 (2007年12月25日 19 mile, Malaysia Olympus E-330, 14-54mm)


▲捕虫網を持ってチョウを待つオラン・アスリの母子(と、その様子を眺めるヨドエさん)。母親の持っている赤い捕虫網は、アカエリトリバネなどを採るのに効果的なようだった。中には、この母親のようにきちんした捕虫網を持っているオラン・アスリもいるが、多くはこの子供が持っているのと同じナイロン袋のような粗悪な捕虫網を使っている。しかし、大人・子供問わず、昆虫を捕まえるスキルは凄まじく、粗悪な網でも器用にチョウを捕まえる。父撮影。 (2007年12月25日 19 mile, Malaysia RICOH GR DIGITAL)


▲オラン・アスリの子供たち。右下の男の子が着てるTシャツの柄は・・・ポケモン? (2007年12月25日 19 mile, Malaysia Olympus E-330, 14-54mm)


▲日本人が来たぞ、という話を聞きつけたのか、大人たちがぞろぞろと集まってきた。袋に入っているのは、ハナカマキリの幼虫。売り込んできたけれど、買わなかった。 (2007年12月25日 19 mile, Malaysia Olympus E-330, 14-54mm)


▲写真の絵的にはすごく平和。でも、言葉(マレー語?)の全く分からない僕たちは、常にちょっぴりハラハラドキドキ。 (2007年12月25日 19 mile, Malaysia Olympus E-330, 14-54mm)


▲危ない(吸ってはいけないアレを吸う)お兄ちゃんたちと、それを見る少女・・・に見えるかもしれないけど、そうではない。(そんなわけないか。)青年たちがもつビニール袋の中には、吸ってはいけないアレ・・・ではなく、三角紙に包んだチョウが詰め込まれており、それを互いに見せあっている。ちなみに、少女が持っている袋の中身はハナカマキリの幼虫。 (2007年12月24日 19 mile, Malaysia Olympus E-330, 14-54mm)


▲アップで見てみるとますます怪しい・・・けれど、持っているのは全て、三角紙に包まれた蝶。右側の人が持っている試験管のような形をした容器にはバッタの仲間?が入っている。 (2007年12月24日 19 mile, Malaysia Olympus E-330, 14-54mm)


▲オラン・アスリに飼われていたネコ。あまり食べ物には困ってなさそうな体型をしている。ところで、東南アジアに行くと原色のド派手な建物が目立つけれど、この竹を裂いて重ね合わせたような壁は、シンプルでなかなか趣味が良いと思う。 (2007年12月24日 19 mile, Malaysia Olympus E-330, 14-54mm)


▲こっちはちょっと痩せ気味のネコ。普段日本にいてもあまりカメラを向けない被写体だけど、好みの柄で可愛かったので、つい写真を撮ってしまった。 (2007年12月24日 19 mile, Malaysia Olympus E-330, 14-54mm)


▲住居は高床式になっている。湿気対策だろうか。 (2007年12月25日 19 mile, Malaysia Olympus E-330, 14-54mm)
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