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フユシャクの産卵 [2006-11-30 23:08 by ze_ph]
ミズイロオナガシジミの越冬卵 [2006-11-23 14:27 by ze_ph] オナガシジミの越冬卵 [2006-11-19 01:29 by ze_ph] 初雪 [2006-11-12 19:17 by ze_ph] ウスタビガ [2006-11-01 22:34 by ze_ph] ▲ 産卵中のフユシャクを自作レンズで腹面から(息子撮影) ゼフィルスの越冬卵ばかりだと変化が少ないうえに種類数が限られるので、今回はフユシャクを撮りに岩木山へ出かけました。 フユシャクは冬に出現するシャクガの仲間で、オスには翅があって飛べるのですが、メスの翅は小さくて飛べません。寒空の下を飛ぶというリスクはオスにまかせ、メスは飛ばずにひたすら産卵を続けるというのがフユシャクの繁殖戦略なのでしょう。 続きの画像を見る(フユシャク・マタギ飯) ▲ ミズナラの分岐部に産み付けられたミズイロオナガシジミ卵。真上から見ても真円形ではなく楕円形なのが本種卵の特徴。 (息子撮影) ゼフィルス越冬卵シリーズの第二弾はミズイロオナガシジミです。長径約0.9mm、短径約0.8mmの楕円形で、ゼフィルス卵としては突起数が少ないために、肉眼でも突起の存在が分かります。 それから、続きの画像にはオナガシジミ卵の別バージョンを貼りました。こうして再びオナガシジミを貼った理由は、卵と枝との接触面を見てほしかったから。どの卵の下面にも水性ボンドが固まったような半透明物質が写っています。 これは母蝶が産卵時に分泌した貼付物質ではないかと考えました。オナガシジミの場合、卵を産みつけるオニグルミの枝面は毛のせいで貼り付けにくいため、産卵前に多量の貼付物質を分泌して卵座とし、その上に卵を産み付けるのではないでしょうか。こんなことは既に判明しているはずだと思いつついくつかの文献を調べ直してみたのですが、意外にも卵座について書かれたものは見当たりませんでした。 ちなみにミズイロオナガ卵が産みつけられたミズナラは枝面が平滑なので、見直してみても目立った貼付物質は見えません。もちろん、目立たない程度の量の貼付物質は卵と枝面との間にあるはずです。 続きの画像を見る(オナガシジミ卵の別バージョン2点) ▲ 三角柱のような突起が見事に並んだオナガシジミの卵。 卵と卵の隙間にたまったゴミがうらめしい。 オニグルミの当年枝には点々と毛が生えているが、ここまで拡大すると、カーリーなる通称をもつ小さなイソギンチャクのような生え方なのが面白い。(息子撮影) ▲ 上掲オナガシジミ卵が産みつけられたオニグルミの当年枝を自作レンズでとらえてみた(同上) さすがに当blogも冬バージョン。更新を続けてゆくのはつらい季節ですが、越冬態の画像を中心に色々と工夫してみようと思います。まぁ、今年も年末は緯度ゼロ地帯で過ごすので、それらの画像も含めれば何とかなるでしょう。 ということで、今回はゼフィルスの越冬卵。まずはオニグルミに産まれたオナガシシジミ卵を貼ります。 ▲ 紅葉とミカドフキバッタ (11月4日, 梵珠山にて) 先週の水曜日(11月8日)、岩木山で初冠雪が記録されました。平年より24日も遅い記録とのこと。 そして今日、ちょっと早いかなぁと思いつつタイヤをスタッドレスに交換していたところ、わずかながらチラチラと・・・・・ついに里にも初雪が降りだしました。 さて、当blogにリンクさせて頂いているMy Favorite Butterflies of JAPANのkenkenさんから、2007年1月に岐阜市で開催される「全国 ギフチョウ・ヒメギフチョウ保全シンポジウム」のお知らせが以下のように届きました。 実はこのシンポジウム、朋友・藤井恒氏が代表理事をつとめる日本チョウ類保全協会の主催によるものでして、同協会には私も微力ながら手伝わせていただいています。 全国で行われているギフチョウ、ヒメギフチョウの保全の現状を紹介し、保全とは何か?里山全体の生物の保全をどう進めていくか? また、それを地域の活性化に結びつけるためにどのような工夫がなされているか? そうしたテーマについて考える場として「全国ギフチョウ・ヒメギフチョウ保全シンポジウム」が以下のとおり開催されます。 チョウ、里山など、広く自然に関心のある方はもちろん、どなたでも参加することができます。 ◆名称:全国ギフチョウ・ヒメギフチョウ保全シンポジウム ◆日時:2007年1月20日(土)10:00〜16:30 ◆場所:岐阜県岐阜市文化センター ◆主催:特定非営利活動法人(NPO法人)日本チョウ類保全協会 主催者HP http://japan-inter.net/butterfly-conservation/ ◆後援:岐阜県・岐阜市・(財)岐阜観光コンベンション協会 ◆参加費:1人\1,000(高校生以下は無料) ◆シンポジウムへの参加申し込み、当日のプログラムなど、詳細は、次の案内ファイルをご参照下さい。 http://japan-inter.net/butterfly-conservation/GIFULeaflet.pdf http://japan-inter.net/butterfly-conservation/GIFULeafletJPEG.jpg (PDFファイル、JPGファイル、いずれも同一内容です) ※主催者の日本チョウ類保全協会については、次のHPをご参照下さい。 どなたでも入会することができます。 http://japan-inter.net/butterfly-conservation/ 続きの画像を見る(シモフリシメジ・クリタケ) ▲ ウスタビガ♂(10月28日, 息子撮影) 夏からみつけてあったヤマカマス(ウスタビガの繭)が、ちょうど羽化していた。何らかの理由で夏のうちに落葉したヤナギにぶらさがっていたもので、炎天下にさらされた繭はとても目立つ状態だった。こんなに炎天にさらされて大丈夫なのかと心配していたのだが、鮮やかなオレンジ色が外側へゆくにしたがって暗化してゆく個性的なオスの羽化である。 繭のついた枝ごとそっと移動させて、紅葉のきれいな場所で撮影。当初は触覚を畳み込んでいたが、画像のように触覚を起こしたと思ったら、勢い良くはばたいて飛び去った。 続きの画像を見る(フサヤガ・森山海岸) |