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▲スミナガシ 対馬暖流の影響が顕著な深浦は、日本海側におけるスミナガシの北限でありながら、昨年は面白い画像に恵まれました。 ところが今年の深浦は、なかなかスミナガシが見当たりません。週末と夏期休暇を利用しながら、12・19・20・22・24・26日としつこく6度も通い続け、ようやく撮れたのが今回の画像・・・・北限の厳しさを思い知らされました。せめてもの救いは、スミナガシ探しの合い間にオオアオカミキリやカブトムシといった虫たちが撮影できたことでしょう。 ▲渓流を見おろす大木にいたオオアオカミキリを広角で ▲カシワとクロマツが混在する防風林の中でみつけたオナガミズアオ ▲カシワ樹上のカプトムシにスズメバチが飛んできた ▲カブトムシを威嚇するスズメバチ ▲カシワ枝上のムモンアカシジミ♀。 このあと蟻道へと移動して、次の画像になった ▲共棲関係にあるDendrolasius亜属のアリの脇で産卵するムモンアカシジミ。30年以上も蝶と付き合ってきたのに、目の前で産卵を見たのは今回が初めて。 by ze_ph | 2006-08-26 23:58 | Comments(6)
Commented by 蝶山人 at 2006-08-28 11:43 x ムモンアカが棲息する木はクリ(例;栃木県塩原)、コナラ(例;福島県猪苗代町)、カシワ(例;山梨県富士吉田市)など色々ですがクロクサアリ類が木の幹を必ず這っていますよね?私も産卵はこの写真で初めて見ました。今日は大変に貴重な画像を見せて頂き有難う御座いました。 Commented by Celastrina at 2006-08-29 00:11 x 蝶山人さん ムモンアカはDendrolasius亜属のアリ複数種と共棲しますが、今回のアリもおっしゃるようにクロクサアリそのもののような気がします。でも、深浦の海岸段丘というやや特殊な環境なので、念のため同定依頼をしようと思っています。 Dendrolasius亜属がもつデンドロラシンは寄生性天敵への警報物質といわれていますが、海外ではデンドロラシンがアブラムシの有翅化を抑制する効果があるという実験結果(Kleinjan,J.E.& T.E.Mittler,1975 ; Ent.exp.& appl.18:384-388)も報告されています。デンドロラシンの存在が、天敵に対する警報効果だけでなく餌として重要なアブラムシの有翅化による移動分散を軽減するとすれば、ムモンアカシジミがDendrolasius亜属のアリ複数種と共生していることにも納得がいくのではないでしょうか。 Commented by Noreen05 at 2006-08-29 05:26 ムモンアカシジミの産卵シーン・・・初めて見せていただきます! 交尾は目撃した事がありますが、産卵は初めてです。 何時頃産卵するのでしょう?狙っても撮影できるものではないでしょうが・・・。 アリとの共生も初めて知りました・・・お勉強させていただきます。 こんにちは、 オオアオカミキリの広角写真はすばらしいですね。 このカミキリはノリウツギの花に来る以外では、くるみの材木上でみることが多いようです。 渓流沿いのクルミから発生しているのでしょう。 ファンタスティックです。 Commented by Celastrina at 2006-08-29 19:23 x Noreen05さん 活動時間中の12時半ころ、あまりに飛翔空間が高くて撮影できそうもないので樹幹に目をやると、運良く産卵中のメスがみつかりました。この場所には交尾と産卵ねらいで4回訪れたのですが、結局交尾はみつからず、産卵写真のみに終りました。 Commented by Celastrina at 2006-08-29 19:39 x 虫林さん
この渓谷はサワグルミが多く、去年も息子がオオアオカミキリを撮影しています。 オオアオは意外と敏感で近づくと逃げられるおそれがあるため、みつけた当初は100mmマクロをつけた*ist DSで接近せずに撮影しました。でも、DSの発色が気に入らなかったので、マクロをやめてGR-Digitalで最接近。逃げられることを覚悟で撮影したのが今回の画像です。
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