|
▲ロダン作『考える人』の前で日光浴中のツマグロヒョウモン♂ 東京・上野の国立西洋美術館前庭で息子撮影 9/23は東京・大手町のサンケイプラザで開催されたインセクト・フェアに参加し、フェア終了後は西永福の木曜社へおじゃましました。フェア会場や木曜社でお会いした多くの方々から当サイトへの励ましのお言葉を頂戴したことを、息子は感慨深そうに申しておりました。虫が好きな若者をあたたかく見守ってくれる方たちがいるからこそ、より楽しく虫を見つめ続けることができるのだと感謝しています。みなさん、本当にありがとうございます。 フェアの翌日は快晴だったので、久々に上野公園へと向かいました。 私たち親子が前回上野を訪れたのは2000年9月。そのころ息子はまだ小学6年生で、青森では見ることのできない虫たちが大都会の真ん中でみつかることに驚いたものです。なかでも、国立西洋美術館の前庭に常設されたロダンの大作「考える人」のまわりを飛ぶ蝶たちが印象的だったので、今度はそれらを撮影してみようというわけです。 上野駅の公園口を抜けて西洋美術館へ到着すると、正門脇に植えられたミカン類の樹上をフワフワと舞う黒くて大きな蝶がすぐ目につきました。なんと、ナガサキアゲハです。私も息子も、日本国内でナガサキアゲハを見るのは初めてのこと。ところがカメラは広角専用のGRデシタル1台だけなので、30cmほどまで近づかないと上手く撮れません。やむなく息子は正門脇の塀にのぼろうとしたのですが、すぐに美術館の警備員が駆けつけました。私が警備員に事情を説明しながら息子が撮影という妙な連携プレイで何とかファインダーにはおさまったものの、さほどしないうちにナガサキアゲハは飛び去ってしまいました。 しかたがないので『考える人』の近くにツマグロヒョウモンが舞い降りるのを待ち続け、1時間ほどねばってどうにか撮影。ナガサキアゲハもツマグロヒョウモンも、2000年に訪れた時にはいなかったはずの北上種です。 その後は島根の淀江さんと千駄木のファーブル昆虫館で待ち合わせ、館長の奥本大三郎先生から故・白水隆先生が書いた色紙を貸していただきました。この色紙、酔っぱらった白水先生が奥本先生の「奥」の字を書き間違えてしまったもので、「弘法も筆の誤り」と書き添えられているあたりに白水先生らしさがうかがわれます。詳しくは白水隆文庫刊行会が来年出版を予定している白水隆アルバムに掲載されますので、完成したらぜひ手に取って御覧下さい。 ▲ 西洋美術館の正門脇で出会ったナガサキアゲハ♀(東京・上野で息子撮影) ▲ 木曜社の社内にて(2点とも息子撮影) by ze_ph | 2006-09-26 00:25 | Comments(5)
Commented by kamikiri_2005 at 2006-09-26 20:08 x 始めまして。 ブログにコメントを頂いたkamikiri_2005です。 千駄木のファーブル昆虫館はいちど伺ったことがあるのですが、あんまり標本が展示されていなくて拍子抜けした感がありました・・・今はどうなっているのでしょうか? 今後ともよろしくお願いします。 Commented by fanseab at 2006-09-26 21:49 警備員に「警備」されて撮影されたナガサキアゲハ、お疲れ様でした(^^) アベリアの花がバックに秋をさりげなく感じさせるさすがの絵作りですね。本当は西洋美術館の建物をバックに入れたかったのでしょうね。都会、しかも上野の森で衆人監視の中、この手の撮影は度胸が要ります。 これは面白いエピソードが詰まった写真ですね。あの箱の中身には三角紙標本が入っているのですか?すごいですね。 奥本先生とは小学生の頃、一緒に写真を撮ってもらった思い出がありました。丁度ze-phさんの位置に小さな私がいました。丁度この季節の事で、すごく懐かしくなりました。 Commented by Celastrina at 2006-09-27 02:12 x kamikiri_2005さん まささん ファーブル昆虫館の標本数は少ないですが、ファーブルが過ごした時代の様子を知るにはすばらしい展示内容だと思いました。なんと言っても、奥本館長の人柄に惹かれますね。あのような「こころ」をもった虫屋になれたらと、つくずく感じました。 Commented by Celastrina at 2006-09-27 02:18 x fanseabさん
西洋美術館での出来事は、度胸があるといってよいのやら・・・・・まぁ、警備員から困った親子だと思われたことは確実でしょう。
|