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 白いゴマダラチョウ
 東北地方北部のゴマダラチョウ春型には、白っぽくなる傾向があります。

白い個体春型♀(写真1)
↑白い個体春型♀(写真1)
↓翅を開いた春型♀(写真2)
 抜きん出て白くなるのは春型の雌だけで、 春型の雄も多少白くはなりますが、驚くほど白い個体というのは、まずありません。
 しかし、野外で見られる春型の雌は、多少の個体差は有るものの、どれもこれもがなかなか白くなります。 特に裏面の白化には目を見張るものがあります。
翅を開いた春型♀(写真2)

同地の夏型♀(写真3)
↑同地の夏型♀(写真3)
 ただ、青森県内では春型そのものが少なく、年によって当たり外れがあるものの、一日中頑張って雌が1匹でも採れたら大成功といった感じです。
 食樹のエノキ(北限)自体が寒さに弱く、芽吹きが異様に遅かったりして、成虫が羽化できることそのものが不思議な年もあります。
同地の夏型♂(写真4)
↑同地の夏型♂(写真4)
 白いゴマダラチョウの雌は、ふわふわと緩やかに飛びます。 そのため、飛んでいるのを遠くから見ると、シロチョウ類のように見えます。
 シロチョウの仲間は、食餌植物であるアブラナ科特有の辛味成分や成虫の持つ「嫌なにおい」などから考えると、 食べるとまずい蝶ではないかと考えられます。 白いゴマダラチョウは、そんなシロチョウ類への模倣擬態なのかもしれません。
白い春型♀(写真5)
↑白い春型♀(写真5)

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